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プロジェクトストーリー

代表、岡崎英雄と黒ZAM®シリーズの誕生ストーリー

  • ブラックシリーズ

建築会社から南電機株式会社へ

建築会社から南電機株式会社へ
私は1987年に大学を卒業し、建築会社の資材部として働き始めました。
建築資材の調達を通じて鉄や建材の知識を得ることができたことはラッキーでした。また、その時に巡り巡り合い、助け助けられた、沢山の方々や経験が今の私の大切な財産になっています。
そちらで働いているうちに家内と結婚をするのですが、それが当時の南電機の代表である廣岡社長の一人娘さんだったんです。
2000年に廣岡社長から「南電機の総務経理を任せたい。」とお声がけをいただき、13年勤めた企業を辞め、南電機に就職しました。

突然の代表就任

入社後は、総務経理を任せられながら、先代社長に「営業会議には必ず参加し議事録を作れ」と言われ、毎月の営業会議にも参加していました。
そして南電機に就職してから17年が経った2017年、先代は体調不良から急逝してしまいました。
先代は非常に元気な方で、生涯現役という方だったので、社長になるような心の準備もないままその席に就いたことを覚えています。ものすごく未熟なまま社長になったんです。
しかし今から思えば、営業会議に出席していたことにより、営業経験が一度もない私が、製品開発のセンスを身に着けることができ、先代には大変感謝しています。

一歩外へ出て広がった世界、体験が発想に

2017年末、社長に就任した年の年末のことです。福岡営業所の忘年会に訪れ、その足で福岡の天神にあるクライアント様の店舗に訪れました。そこは当社が納入したケーブルラック・レースウェイが剥き出しになり、スケルトン天井と呼ばれる空間でした。
その空間を見た瞬間に「はっ」としたんですね。自社の製品の持つアート性に気づいた瞬間でした。
元々資材部の経験が長いことや、長年営業会議に参加していたおかげでマーケットの方向性を理解していたこともあり、「黒いケーブルラック・レースウェイは空間デザインに必ず需要がある」と確信しましたね。

想いが形になる楽しさ

2018年秋には日本製鉄様さんの黒ZAM®を活用して黒色のケーブルラック・レースウェイの開発・製造を開始。2018年年末に建設中の熊本城ホール様にサンプルをお届けすることになり、初めての導入となりました。その時に言われた「こういうもの、マットな黒色を探してたんだよ〜」というお言葉は今後の大きな自信につながりましたね。
2019年12月 熊本城ホール様の柿落としコンサートには自ら一般応募して参加しました。目の前で一流アーティストによりお披露目された時は感慨深いものがありましたね。
未熟な社長だった私が掴んだ新たな価値観「アート思考で電路支持材イノベーション」の誕生の瞬間です。

コロナ禍を乗り越え、未来へ

それからは2019年に京都河原町のGOOD NATURE STATION様にもご採用されるなどこれから伸びていくことが感じられたのですが、2020年春のコロナ蔓延により需要は低下、3年ほどはゆっくりとした動きでしたが、それでも着実に設計・ディザイン業界内に知れていって、第7波あったコロナ波の隙間、隙間で確実に実績を積み上げていきました。2023年春コロナが明けてからはありがたいことに大阪・関西万博夢洲新駅様・神戸アリーナ様・東京豊洲場外江戸前市場様・麻布台ヒルズBMW様といった素晴らしい仕事も取り組まさせて頂き、順調に推移しています。
私は自社製品が採用された場所に行き、「上を向いて」天井ばかり見るのが大好きです。変なおじさんに見えるかもしれませんね。笑 
よく弊社に来られるお客様に「あそこの天井見はった?天井見ましたか?」と聞くのですが、「見てへんかったわ」て、あまり誰も天井を良く見てないことが多いですね。笑
天井はそのようなものかも知れないですが、私にとってはそこが「天上」で最高のステージですね。