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2007.1 大阪電材界「DENZAIKAI」 No.114

2007年1月発行

「大阪電材界(DENZAIKAI)」 No.114
「CLOSE UP 2007」 に掲載

 「転売品はいっさいヤメ!」強固な方針で自社製品の開発を伸ばす
島津 本日はよろしくお願いいたします。
まずはじめに、南電機の沿革をお聞かせください。
廣岡 昭和39年に大阪府堺市に開業した電機製品の販売店が前身で、昭和42年6月より南電気株式会社電材部を大阪市中央区・モリテックスチール株式会社(当時、森ゼンマイ鋼業株式会社)内に設立し、配管・配線金具スプリンガーの商標で販売活動を開始いたしました。
45年には全国優良電設資材展における日本電設工業協会の製品コンクールで、二重天井用配管金具“スプリンガーTラック”が技術奨励賞を受賞。翌年に本社屋を現在の大阪市西区に移転し、南電気株式会社を改め、南電機株式会社としてスタートいたしました。
現在では、東京営業所をはじめ、工場や商品センターなどを増設し、即応体制を整え広く展開しています。
島津 廣岡社長が社長職に就任されたのはいつ頃ですか。
廣岡 平成10年4月です。実は社長になってまだ10年弱なんです。
島津 実質としては、もっと前から会社をまとめていらっしゃったと思いますが、廣岡社長がこだわりの経営方針や、社長になられてからのお気持ちをお聞かせください。
廣岡 振り返れば、色々なことがあった長い40年間をなんとか乗り切ってきたんだなと思います。
今、電線管付属品業界で絞ってみれば、関西の先輩メーカーさんの減少や、製造業からの後退が増えています。これは、バブル期に安易大量に売れ過ぎて、販売営業転売品に特化してしまったからだと思います。だから私は、「転売品はヤメ!」と社員にやかましく言っています。
販売が好調な時ほど機械・設備・金型に力を入れ製造品目を増やし、現場の要望やニーズに応えるため、受注製作品の短納期化を実現しています。厳しい業界の中で何とか生きてこられたのも生産品目を増やすことに特化する方針を貫いてきたからだと思います。営業の売り上げだけを追求していたらメーカーとして製造業から遠のくと思います。
 
 ローカル成形機とそれに伴った高い技術力で顧客のニーズに応える
島津 電線管付属品業界の厳しさはどんなところにあるのでしょうか。
廣岡 材料の価格高騰と、多品種の中で少ロット受注が多いことです。少ロット受注に関しては考え方を変えれば、省資源化に貢献しているとも言えますが。
島津 多分、電材店さんは電線管付属品業界の商品の棚卸しに一番苦労していると思いますよ。数を数えるのも一苦労です(笑)。
廣岡 そうでしょうね(笑)。我々も、電材店さんなどのニーズにお応えできるように、小箱の中身は小袋にして小分けもできるように工夫しています。
島津 今扱っておられる商品総数はどのくらいになりますか。
廣岡 種類で言いますと約200種類です。それにサイズをかけ算しますと2万・3万という数字になってきます。商品の中には小物だけではなく、チャンネル(パイプハンガー・レースウェイケーブルラック)のような扱い難い長尺物もあり、広いスペースが必要ですし配送が大変ですので、玉出に商品センターを造り、主力の配達と営業は全て商品センターで行っています。また、近畿圏への配送の80%は全て自社便で配送しています。
島津 メーカーで近畿圏内に自社便を使っておられるのは珍しいですね。長尺物は特に運送屋さんにも嫌われますし、扱うのは大変でしょう。
廣岡 路線の運送会社は長尺物はお断りで大変です。昭和63年に冷間ロール成形機の増強をしてからは当社の主力商品はチャンネルですし、それに付帯して各種部品の品揃えも必要になり、即納・即配に努めています。
島津 冷間ロール成形機を増強し、高い技術力を持って顧客のニーズに対応しているわけですね。有能な技術者もいらっしゃるのでしょうね。
廣岡 はい。うちの技術者は機械設計からロール金型までの全てをこなします。社内生産により、多品種・少ロット成形品を外注依存ではできない長期投資で開発しています。
「南電機なら、なんとかしてくれる」と感じていただけるような幅広いお手伝いができるのがうちの特徴ですし、例えば、電路支持材・ケーブルラック敷設・ダクト・ブラケット等の強度・耐震・設計など、過去から電気工事設備の現場で協力させていただいております。
島津 ユーザーの声を聞いて商品開発やサービスを発展させることは大切ですもんね。今おすすめの商品を教えていただけますか。
廣岡 うちは総合的に商品を揃えていることと、時々の現場に合ったものを受注生産するために、製造のほうで一環した体制を整えていることが強みなので最近は既存の溶融亜鉛めっき(後めっき)製品・ステンレス製品の代替にコスト低減・耐食性に優れた高耐食性溶融めっき鋼板「スーパーダイマ(新日鉄製)・ZAM(日本製鋼製)」による電路支持金具・パイプハンガー・ケーブルラックなどに注力しています。
 
 海外を利用し効率アップ
島津 今は海外(特に中国)生産されるメーカーさんが増えていますが、南電機さんはどのようにされていますか。
廣岡 上海に事務所・作業場を設けています。最近は材料費や人件費など全てにおいて値段が上がってきており、メリットが薄くなってきていますが。中国は足掛け4年、台湾はもう15年になるでしょうか。製品の検査・組立・梱包など機械化のできない作業ほどメリットがあります。
島津 海外との連携はどのようにとっていらっしゃいますか。
廣岡 それぞれの事務所をネットで繋げています。事務所にいる時は絶えずパソコンの画面をTV電話として活用するのが大変便利です。年間接続料は要りますが通話料不要のため、気にせず長時間の使用が可能ですので、身近で仕事をしているのと変わりません。
 
 海外からの攻勢
廣岡 中国でも、台湾企業が我々と同じくチャンネル等の受注生産をやっているんです。おもしろいもので、カタログも我々日本のメーカー製品をごちゃ混ぜに抜粋して中国語で表記してあるんですよ。
島津 日本にも一時期、海外から電設資材が入ってきていましたね。
廣岡 ごく一部の部品が来ていましたが、最近は見かけなくなりました。唯一溶融亜鉛めっき(後めっき)のラックがまだ入ってきていますが。
島津 これからは海外からの攻勢がもっと増えてくるでしょうね。加工費に関しても日本にはハンディーがありますし。
廣岡 物流コストに関しても、韓国・中国から船で持ってくる方が安価で、日本国内のトラック便の方が高いですからね。
 
 ノンアルコールビールで休肝日はなし!?
島津 嗜好についてお聞かせください。
廣岡 日頃は色々と考えることが多いので、頭を休めるためのお酒は大好きです。しかし、お酒といっても「ポイントワン」といってノンアルコールのビールを飲んでいるんですよ。
島津 それは凄いですね。ノンアルコールのビールを飲みはじめたきっかけは?
廣岡 肝臓のためです。毎晩飲むと生活習慣病も問題ですし、何だかこの頃はノンアルコールのビールの味が合ってきました(笑)。みなさん嫌がりますが。酒屋のお兄ちゃんにも「ご主人よく続いてますね」と言われます。
島津 私はゴルフ場で一杯飲むぐらいで。あれは二杯も三杯も飲めるものじゃありませんよ(笑)。
 
 仕事が生き甲斐。命続く限り仕事を続けたい!
島津 これからの展望をお聞かせください。
廣岡 当社の商品は、種々色々な部品が集まって構成され、それぞれの現場・建物・設備に使われるため、品種の拡大に努めています。多品種少量のニーズに応え、省資源化に貢献できればと思います。
島津 社長はあとどれくらいまで仕事を続けられますか。
廣岡 当然、命続く限り続けたいですね(笑)。
島津 本日はお忙しい中、ありがとうございました。
廣岡 ありがとうございました。